ワタクシ煙草を吸わないので、煙草の代替品としては禁煙パイポしか知りませんでしたが、最近では電子タバコというモノが出回っており、禁煙の一助となっているとかいないとか。
電子タバコによって禁煙できるかどうかについては、昨年のWHO(世界保健機関)の【たばこ規制枠組条約締結国会議(COP6)の報告書】(※リンク先はPDF)において、
体系的評価はまだ行われていない。 ~略~ 禁煙手段としてのENDS(電子たばこ)の効果を示す証拠は限られており、まだ結論を出すことは出来ない
としつつも、
限定的ではあるが、実際の状況下で一定の効果があることが示されている
と、書いてるものの、未だに禁煙補助剤として各国の政府に承認されてはいにゃいんだってさ。
厚生労働省のたばこの健康影響評価専門委員会では、薬事法及びたばこ規制法逃れのグレーゾーンとした上で「十分な証拠がない」として慎重な対応を説いている。
【電子タバコ蒸気に含まれる有害化学成分】(※リンク先はPDF)参照。
まぁ、なんか知らんけど。(←水曜たまむすび的サムシング)
とか思っていたら、次のようなニュースが目に入る。
【衝撃】電子タバコは全く健康的じゃなかった 国産紙巻きタバコの15倍も恐ろしい
カガクニュース隊 2015/02/12
厚生労働省が、「ニコチンなし」の電子たばこの銘柄の一部の蒸気から、国産紙巻きたばこ1本分の主流煙の15倍を超えるホルムアルデヒドなどの発がん性物質を確認した、と発表した。
10年から20年くらい前に「環境ホルモン」の名前で一世風靡し、発がん性や白血病の原因となることから建材等に使用されることでおこるシックハウス症候群に対する規制なんぞできた後、「あの人は今」コーナーへ活動の場を移したホルムアルデヒドさんじゃないデスか。「メス化する自然」とか懐かしいデスね。今の日本だったら百合好きに好まれそうなタイトルデスが何か?
紙巻煙草から電子たばこへ乗り換えて肺がんリスク回避と思いきや、白血病トラップ踏んでしまうとか救いが無さすぎる。
結論としては、「煙草は吸わない ほうがいい。肴はあぶった イカでいい」と八代亜紀が鼻歌で舟唄を謳ったとか謳わなかったとか。
でも、これだけだと、電子タバコってなんぞ?がよく判らないので眼鏡眼鏡する。
まずは、「国産紙巻きたばこ1本分の主流煙の15倍を超えるホルムアルデヒド」これってマヂ?
上記のカガクニュースの記事は元々は読売新聞の記事からの転載で、同紙の医療サイト「ヨミドクター」という健康関連の記事【電子たばこ漂うリスク…一部商品に発がん性指摘】に記載されている。また「同年11月には厚生労働省が~」とあるので、厚労省のHPを眺める。
2014年11月27日に第五回の専門家委員会が開催され、【翌11月28日の塩崎大臣閣議後記者会見概要】にて記者と塩崎大臣の質疑が行われている。
(記者)
昨日の専門家委員会で、「電子たばこ」の一部の商品の蒸気から、通常の紙巻きたばこに比べて10倍以上の発がん性物質が検出されたという報告がありました。これについて大臣の受け止めと、今現状、「電子たばこ」の規制がないことについて、今後どういった対応、規制をしていくというお考えなのか、教えてください。
(大臣)
厚労省としては、いわゆるこの「電子たばこ」の健康影響及び未成年者に対する影響について、この専門委員会、たばこの健康影響評価専門委員会で、更なる検証を進めていくという予定でございまして、この電子たばこについてはニコチンを含む場合にはこの法律として、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、いわゆる「医薬品医療機器等法」によって規制をしているわけです。ニコチンが入っている場合は。今後とも「電子たばこ」の規制のあり方について、この専門委員会の検証を踏まえて、今後関係する省庁がいくつかございますので、そこと連携して検討していかなければならないと思っております。
(記者)
「電子たばこ」から発がん性物質が、普通のたばこよりも高い濃度で出たことについてはどう受け止めですか。
(大臣)
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アクロレインなどの発がん性物質が含まれているという御指摘があったと聞いておりまして、この専門委員会での御指摘は正面から受け止めて、今後どういう規制がありうるのかということを検討するということであります。
ここでは、どこの記者かは分からないけど11/27の専門家委員会で「10倍以上の発がん性物質が検出」と質疑しているが、大臣は具体的な数量を回答していない。
そこで【2014年11月27日 第5回 たばこの健康影響評価専門委員会(議事録)】と議論に使用された資料を読んでみた。
紙巻煙草と電子タバコの「煙」に含まれる化学物質等の比較資料は1枚だけあって資料のタイトルは「電子タバコ蒸気中および紙巻きたばこ主流煙中のカルボニル類生成量比較」となっており、電子タバコの銘柄は不明だけど、紙巻きたばこについては、議事録でセブンスターと言ってる。
グラフを観れば一目瞭然なんだけれど、ホルムアルデヒドの生成量が半端なく多い電子タバコさん。数値は1600μg:14μgで100倍以上の差がある。
10倍とか15倍ってどこからきたの??
もしかして15puffをわざわざ1puffに換算して比べた?それだと数値おかしくなるよ。
議事録のほうでも、シックハウス規制値との比較ではなく濃度換算についても触れているが、読売記事のような流れにはなってないように思えるのだけれど・・・
大手新聞社でも数値とか割といいかげんなんでつかね??
てゆうか、有識者の議論の中にウィキとかユーチューブとか出てきてる事に「大丈夫かこいつら?」と思わないでもない。
続いて、関連資料を読んでて気になった事その一「ニコチン入ってね?」
【ニコチンが含まれる電子タバコがあります。使用にはご注意ください!】
厚生労働省トピックス 平成22年8月18日
5年前のトピックスだけど、「ニコチン含まない」と書いてあるのに、分析したらニコっちゃってるYO!という製品のリストが公表されとる。
これの出所は「医薬食品局監視指導・麻薬対策課」麻薬デスか~
ニコチン含んでると薬事法による承認が必要(国内に承認された電子タバコ無し(H22.12.27現在))みたいで、そもそもニコチン入っていたら禁煙出来てない罠。
ところで、電子タバコってどゆ仕組みやねん?
タバコっぽい成分の触媒を加熱して、その成分を含んだ蒸気(エアロゾル)を吸い込むという流れっぽい。
加熱は電池につないだニクロム線で行うとか、どこのプラモ狂四郎デス?
ところで、薬事法とか麻取とかの単語を聞くと笑い男デス?
閑話休題。
出始めの頃は見た目もタバコっぽいものだった様だけど、最新型は大容量カートリッジをつけて蒸気もうもうに出来るらしい。
よう知らんけど、ある程度煙が出ないと吸っている気がしないという人もいるみたい。
フレーバーのバリエーションも様々で敷居が低い感じする。よう知らんけど。
よう知らんけど、タバコじゃないから年齢規制なんぞ無いことから、米国ではハイスクールの4.5%が電子タバコ使用経験ありというデータが報告されており、紙巻きたばこへ移行する下地になってんじゃね?という懸念があるっぽい。
ニクロム線の電圧を上げると当然熱量が増すわけで、触媒の酸化も促進され、発散する化学物質(ホルムアルデヒド)の濃度も上がっていく。笑えるのが、実験だと9ボルト以上の電圧で燃え出すwww
で、同様の方法で燃焼させるのが危険ドラッグ(脱法ハーブ)の類になっていくわけで、様々な健康被害や犯罪の基盤技術的位置付けに電子タバコは立っていると言っても過言ではにゃい!かもしれない。よう知らんけど。
第5回たばこの健康影響評価専門委員会の資料の最後のページに「岐路に立つ電子タバコ対策 今の政策が将来のシナリオを決める」と題して「最良シナリオ」と「最悪シナリオ」というのが描かれている。正直なところ、
電子タバコの技術革新によって健康被害が低減され、たばこ規制は歴史の最終章を迎える
とした最良シナリオはお花畑思考過ぎて現実的では無いと思う。
水は低いところに流れると言うけど、むしろ最悪シナリオのほうが容易に想像できてしまうよね。よう知らんけど(←水曜たまむすび的サムシング)。
ymo 2015-05-17
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ymo 2015-05-17
みんなに迷惑かけないように吸い続けます。キリッ!
altman 2015-05-18
がんばれ?